ユニットバスはTOTOさんの商品を採用する事が多いですが、工務店さんによってはお値打ちに入る商品やメーカーが違います。
場合によってはTOTOさん以外のメーカー(パナソニックさんやリクシルさん)のものを採用する事もありますが、どんなメーカーのユニットバスでも採用している仕様がいくつかあります。
まず、扉を折れ戸ではなく、開き戸にする事です。
相生山駅東の家 ユニットバス
●折れ戸よりも開き戸のほうが断然お手入れがしやすい。
折れ戸にはその仕組み上どうしても避けられないデメリットがあります。
折れ戸の場合、扉の中央が折れる仕組みになっています。
そうすると、扉の中央には可動部品が入ることになります。
そのような可動部品には隙間がつきもの。
その隙間には汚れやカビが発生しやすくなり、お手入れが面倒になります。
また、扉の中央に可動部品が入る事によって、扉のパネルが2分割されます、
その事によって、パッキンが多くなるのも折れ戸の特徴です。
パッキンにも隙間が多く、汚れやカビが発生しやすい為、これもお手入れが煩雑になる原因のひとつです。
さらに、折れ戸には機構上床にレールが組み込まれるのです。
このレールがくせもので、扉の可動部やパッキン以上に汚れがたまります。
開き戸の場合、扉には複雑な機構がなくシンプルなつくりで、パネルも1枚ですっきりしており、パッキンも最小限。足元にもレールがなく、すっきりとお手入れがしやすいつくりになっています。
●開き戸にはタオル掛けが設置できる。
これは折れ戸にくらべてとても大きなメリットです。
折れ戸の場合、タオル掛けをドアに設置する事ができません。
そうすると、タオルを置いておく場所がないんです。
タオルを取りに脱衣室のほうまで行く。もしくは、身を乗り出して手を伸ばし、タオルを取る事になる訳ですが、そうすると脱衣所に水滴が落ちます。
その点、ドアにタオル掛けが設置されていると本当にスムーズです。
脱衣室に居ながら、ドアを少しだけ開け、タオルを取る。
この流れであれば、脱衣室を濡らす事はありません。
これらの理由から、ミキプランニングではユニットバスの扉を開き戸としています。
↑ 千種区南明町 佐藤自宅 ユニットバス
もうひとつ、これは細かい事ですが、お風呂のフタの固定方法のお話です。
お風呂のフタを使っていない時、フタを宙に浮かせるような形で3点で固定する事です。
浴槽の縁に立てかけるようにして固定すると、浴槽の縁とフタが接することになり、その部分に汚れやカビが発生しやすくなります。
また、お掃除の時も立てかけてあるフタを一旦移動させる必要がある為、面倒です。
宙に浮かせるように固定していれば、フタが接する箇所も最小限に抑えられますし、浴槽のお手入れも簡単です。
株式会社ミキプランニング
代表取締役 佐藤 幹展
↑ 瑞穂公園西の家 寝室のウォークインクローゼット これは是正前の写真で、レールの取り付け位置は本来もう少し上です。そうでないと天井付近の空間が無駄になります。
寝室のクローゼットは、空間を下から上まで余すことなく活用できるように、基本的には可動式のハンガーパイプを標準としています。
すると、ハンガーパイプを2段設置し、上と下に洋服を掛ける事が可能になります。
↑ 千種区南明町 佐藤自宅 寝室
恥ずかしながらこれは我が家の写真ですが、上段は自分が使い、下段は妻が使うという使い分けをしています。
最下段には今は何も置いていませんが、ストッカーを置くスペースが残ります。
ハンガーパイプは可動式ですので、従来のクローゼットのようにポールは1段とし、下部はストッカーを積み重ねるという使い方も可能です。
株式会社ミキプランニング
代表取締役 佐藤 幹展
分譲住宅では一般的に、天井の中央にシーリングライトが1灯計画されているだけ、という照明プランの寝室が多いようです。
シーリングライトでも様々な機能を持つものがありますから、明確な目的を持って採用するのであれば一概にシーリングライトがダメだとは思いませんが、僕は寝室にシーリングライトを採用する事はまずありません
寝室はベッドで横になる時間が多く、つまり、視線が天井に向かいやすいお部屋です。天井から床にあかりを照らすシーリングライトは眩しさを感じやすいというのが1つ目の理由。
また、シーリングライトは明るさが欲しい場合には有効な照明器具ですが、寝室には少々明るすぎるというのが2つ目の理由です。
さらに、シーリングライトは均一な明るさが求められる場所には有効な照明器具ですが、ベッドで寝ている人がいる時に起きている人もいる寝室のような部屋では均一な明るさは妨げになります。それが、3つ目の理由です。
では、ミキプランニングの家ではどのような照明プランにしているのか、実際の施工事例写真をお見せしながらご説明します。
↑ 当社施工事例 平和公園南の家 寝室
寝室は睡眠前の時間を過ごす部屋です。まぶしさを感じるような照明計画では睡眠ホルモンの分泌を妨げてしまい、睡眠の質が低下してしまいます。
まず、メインの照明はブラケット型照明を選択します。
上向きの光の器具を選択し、天井から15〜20センチの場所に取り付けます。
ひかりが天井をバウンドする事によって、角が取れたやさしい間接光になるので、寝室が落ち着いた雰囲気になります。
また、発光部が直接目に触れないという事も重要なポイントです。
↑ 当社施工例 瑞穂公園西の家2 寝室
寝室には、ある程度の長さの壁が必要です。
その事によって、様々なベッドレイアウトが可能になると共に、ベッドサイドにサイドテーブルが置けるゆとりが生まれます。
ベッドサイドテーブルに読書灯としてスタンド型照明を配置すると、寝ているパートナーに配慮しながらあかりを灯す事ができるようになる為、より使いやすくなるでしょう。
↑ 当社施工例 平和公園南の家 寝室
寝室は眠る為の部屋ではありますが、着替えをする時などにはもう少し直接的なあかりが欲しいと思う事もあるでしょう。
その為にもう1系統器具を計画します。
どのような器具を選択するのかは間取りによります。
上の写真はライティングレールを採用したお部屋。
ライティングレールの良いところは、照明器具の数(明るさ)と向きを自由に変えられる事。
クローゼットの中を明るく照らし、ベッドで寝ている人には直接光があたらないように配慮した計画となっています。
↑ 当社施工例 佐藤自宅 寝室
予備照明にダウンライトを使う時もあります。
ダウンライトを使う場合は、必ずベッドの足元の位置に計画します。
また、採用する器具もグレアレスタイプと呼ばれる不快なまぶしさが発生しづらい、発光部が奥まったつくりになっているものを採用しています。
さらに、光の角度も狭い集光タイプのダウンライトを採用し、必要な箇所だけに光が届くような計画にしています。
ダウンライトの直径も75mmと小型で目立ちにくいものを採用していますから、器具の存在感も少ないです。
株式会社ミキプランニング
代表取締役 佐藤 幹展
洗面脱衣室は使いやすさをまず優先。
洗面脱衣室に限った話ではありませんが、、このような水回り空間では特に、デザイン性を最優先で仕様を決定する事はまずありません。
使いやすく、お手入れしやすい空間にする為にはどうしたら良いか・・。
まずは、その点を考え、意匠性と両立できるなら最高ですが、両立できなければ機能を優先します。
↑ 恐縮ながら自宅の写真です・・。
現地の写真でも良いのですが、生活感がある同じ造りの我が家の写真で説明します。
まず、洗面台です。
これは、気に入ってずっと指定して入れている洗面台です。
・・・と言いながら自分で生活しながら使った事は今まで無かった訳ですが、自分で使ってみて改めて使いやすさを実感しています。
決め手は、正面の立ち上がりです。
水はねを防止するバックガードの役割・・というのはもちろんあります。
ですが、自分が使いやすさを強烈に感じているのは・・・
「立ち上がりの上に物が置ける」
この点に尽きます。
↑ 現在ティッシュボックスが置いてありますが、これをどうするか思案中です。壁に取り付けられる薄型のボックスがあれば試してみたいと思っています。
●立ち上がりの上にあるので、上に置いた物に水が跳ねずに汚れにくい。
我が家では、このスペースに・・ソープディスペンサーと歯ブラシ立て、歯みがき用のコップを置いています。
このような小物の掃除は割と面倒なので、できるだけ濡れない・汚れない場所にあったほうが助かります。
それと、自分の場合、お風呂に入っている時はここに眼鏡を置きます。
お風呂に入ってる時に誰かが洗面台を使っても、、お風呂あがりの化粧水やクリームを塗った後の手洗いの時も、、ここに眼鏡があれば水が跳ねずに汚れません。
これは、実際生活してみて初めて気付いてすごく便利さを感じている事です。
●立ち上がりの上に物が置けるので、汚れやすい洗面ボウルのまわりに物を置かずに済む。
洗面ボウルのまわりは汚れやすい場所なだけに、物がたくさんある状態だと本当に手入れが大変です。
まず、物をどこかに移動しなければいけません。
以前、賃貸マンションで生活していた時は一時的に置く場所も近くになかったので、床に置いて、掃除をして、元の場所に戻していました。
しかも、ボウルまわりに置いてあったディスペンサーや歯みがきコップはすぐに汚れます。
(水垢はもちろん、汚いお話で恐縮ですが、ボウルのまわりに置いてあると剃ったヒゲやケアした眉毛とか、そうゆうものが歯ブラシ立てやコップの中に入ったりするんです・・・)
手入れが大変で「気合いを入れて掃除するモード」でないとやる気は起きません・・。
しかし、ボウルのまわりに物がなくスッキリ片付いていると、歯磨きしながら片手でサッと拭き掃除して終わりです。
つまり、大した労力もかけずに、常に洗面台まわりを清潔な状態にしておけるのです。
引き出し式のシャワー水栓でお掃除がしやすいとか、継ぎ目がない一体型の人口大理石ボウルとか、シンプルで美しい見た目とか、、この洗面台の魅力は他にもありますが、
「水のはねない立ち上がりの上のカウンター」この一点がものすごく気に入っています。
洗面台と洗濯機置き場の間に壁を立てる。
この壁がある事で、洗濯機置き場の上を収納スペースとして有効に活用できます。
写真のように2段の棚板を設けています。
この棚板はいわゆるオープン棚です。オープン棚の魅力はなんといっても、「取り出しやすく仕舞いやすい」事。
使用頻度が高いタオルや洗濯用洗剤置き場としては最適です。
洗濯機のほうを向いたまま、棚から洗剤や柔軟剤を取り出し、投入し、元の場所に戻せるのはとても便利ですよ!
しかし、最近の洗濯機は進化しているようで、、まとまった量の洗剤や柔軟剤をあらかじめ投入しておけば、洗濯の度に洗剤も柔軟剤も自動投入してくれる機能があるのですね!
その機能は実際便利で、洗剤を洗濯の度に洗濯機に投入する事もなくなりましたので、我が家では洗剤置き場を洗濯機の上から洗面台の下に移動し、タオルとバスタオル、バスマットのみを置いています。
ただし、おしゃれ着用の洗剤や漂白剤などは自動投入できませんので、様子を見て洗剤置き場を一部復活させるかもしれません。
それと、我が家では棚板の下に洗濯用のハンガーやピンチハンガーをぶら下げておける金物を設置しました。
洗濯用のハンガーもお洗濯の度に使う使用頻度が高いもの。
多少見栄えが良くないですが、使いやすさ優先でこの位置にした結果・・すごく取り出しやすくて仕舞いやすいです。
もうひとつ、この壁がある事で、洗面台の横に隙間ができません。洗面台の上の水や髪の毛等が洗濯機ヨコの隙間に落ちていってしまうのを防げます。
それと、洗濯機や洗面台の側面が隠れるので、とてもスッキリと整理された意匠になります。
(洗面台や洗濯機や冷蔵庫などの家電製品は、側面の見栄えがあまり考慮されておらず、イマイチな事が多いのです。)
株式会社ミキプランニング
代表取締役 佐藤 幹展
カーテンレールを見せない納まりとする理由。
ミキプランニングでは、リビング引き違い窓の窓際にはカーテンBOXを造作しています。
リビングは最も長く過ごす空間ですし、見え方にはこだわりたいです。
しかし、インテリアを調和させるという事は想像以上に難しいものです。
カーテンレールを露出するという考え方も全然アリだと思うのですが、カーテンレールはカーテンを開けている時に結構目立つので、チープなアルミのレールはできれば採用したくない・・
だとすれば装飾レール(インテリア性のある見せるためのレール)を採用する事になる訳ですが、装飾レールは装飾レールでインテリアの方向性と存在感が強いものが多く、それを調和させるのも一苦労。
インテリアを構成する要素は少なければ少ないほど調和させるのが簡単な訳で、ならば天井埋め込みのカーテンBOXが最も汎用性が高い回答ではないかと思うのです。
分譲住宅という商品の性質を考えると、「どんなインテリアでも合わせる事ができる汎用性」また「難しい事を考えなくても見栄え良く仕上がるわかりやすさ」というのはすごく大事な考え方だと僕は思っています。
結果、レールはチープなアルミのもので十分です。
カーテンの事だけ考えて選べばOKです。
↑ 千種区南明町 佐藤自宅 ルーセントホーム/シェル・シェード 小さな子供がいる事(上げてしまえば手が届かない)、断熱性を備えた機能性の高さ、ドレープが不要で薄く軽快な意匠性、トップオープンができる事、これらの理由でハニカムシェードを採用しました。
我が家のようなブラインド方式の場合、カーテンを上げた時にBOXの中にスッキリと納める事ができます。
降ろしている時でも、根元のメカが隠れる事でかなりスッキリ見えます。
カーテンのたたみ代の部分で窓を塞がないように、窓の横幅よりも広くBOXを設けます。
株式会社ミキプランニング
代表取締役 佐藤 幹展