松栄小学校南の家、内装コーディネートを決定しましたのでご案内します。
悩んだ末、今回はA邸・B邸同一のコーディネートとなります。
↑ 瑞穂公園の家 このフロアカラーは、同色系の家具はもちろん、写真に写っているチェアのようなウォルナット色との相性も悪くないと個人的には思っています。
まず、フローリングはこの写真と同一の商品・カラー。
この色のフロアにライトグレーの壁クロスを合わせます。
写真ではわからないほどのグレークロスなので、これを壁も天井も同色でコーディネートするとグレーの雰囲気が出ません。
なので、ライトグレーの壁クロスを引き立てる為に、天井はホワイトのクロスを使用します。
この組み合わせが最近はマイブームというか、自分の中では鉄板の組み合わせです。
主張が過ぎない淡いグレーはインテリアを選びません。
アクセントで使用するクロス(写真カウンター奥)も同色系とし、色・明るさ共にコントラストが強くなりすぎないようにしています。
ドヤ感たっぷりのコントラストが強烈なアクセントクロスは僕の中で分譲あるあるですが、分譲住宅にインテリアの方向性を限定してしまう強い主張はいらないと僕は思います。
インテリアのベースとして存在感や主張はできるだけ少なく・・
さまざまなインテリアに合わせる事ができるのはもちろん、インテリアをさらに引き立てる事もできる・・
それは、グレークロスが持つ洗練された雰囲気によるものだと思います。
↑ 千種区南明町 我が家 マイオフィス
マイオフィスも同じコーディネートです。
↑ 千種区南明町 我が家 玄関
オフィスは松栄小学校南の家と同一コーディネートですが、玄関・リビングはもう少し強いグレーのクロスを使いました。
そして、夕暮れの写真なのでよりグレークロスの雰囲気がわかる写真となっています。
天井のホワイトクロスと比較するとよりグレー感がハッキリわかります。
自宅なので完全に自分の好みで採用しましたが、この少し濃い目のグレークロスを分譲住宅で採用した事は(怖くて)まだありません。
↑ 平和公園北の家
タイルは一時期、グレーのものを採用してみたり、ベージュ系のものを採用してみたり・・いろいろ試行錯誤をしていましたが、最近は300×600の黒系のタイルを目地をずらして貼る仕様に落ち着いています。
建具の色はこの写真とまったく同一。
個人的には、すべての建具をフロア同色にするのは少し重たい気がします。
なので、人が出入りするドアは左側のフロアと同系色。
収納扉は壁と近いトーンの右側の色。
そのように区別して色を決めています。
B邸リビングの折り上げ天井は、上の写真にあるような木張りです。
仕様は少し違いますが、樹種はまったく同じなので、雰囲気はほぼ同一の仕上がりです。
↑ 松栄小学校南の家B邸 折り上げ天井の木張り
今日現地に行ったら天井の木張りが完了していました。
株式会社ミキプランニング
代表取締役 佐藤 幹展
松栄小学校南の家、価格を発表します。
A邸:5,190万円
B邸:5,190万円
角地のA邸と東間口のB邸。
土地の資産価値や流動性が高いのは角地であるA邸です。
一般的には角地の区画を高く設定する事が多いでしょう。
不動産業者的な査定をすれば、資産価値が高いのは角地のA邸です。
しかし、どちらも同じ金額としたのは「南側の離隔距離の差」です。
B邸は南側の境界までの距離が約5m。A邸は南側にあるB邸までの距離が約3.5m。
この差が陽当たりに与える影響は「ある」と思います。
その事を鑑み、同一の価格としました。
(実際は、土地の大きさがB邸のほうが1坪ほど大きいので、同じ価格とはいえ、B邸のほうがその分割安感のある設定と言えなくもないです。)
ただ、本日も現地を見てきましたが、A邸でも十分な明るさを確保できています。
その点、完成内覧会での大きなご確認ポイントとなるでしょう。
価格を決定するにあたって断熱の仕様を検討しておりましたが、「松栄小学校南の家」では、吹付断熱を採用する事にしました。
吹付断熱を最初に採用したのは、注文住宅のO様邸。
マンション住まいだったO様は、一戸建てを新築するのにあたって「寒さ」を懸念されていました。
鉄筋コンクリート造のほうが断熱性能が優れているとは一概には言えませんが、マンションは両隣や上下階が屋内の居住スペースとなっている事が多く、その点は断熱上かなり有利です。
実際、僕も前はマンション住まいでしたが、一戸建てと比べるとマンションは暖かかったです。
マンションから一戸建てに引っ越したO様の評価も高く、自分自身も新築時に導入し、実際に生活してみて違いを感じる事ができ、やって良かったと思える仕様です。
吹付断熱の採用によって予定していたよりも40万円〜50万円程販売価格が上がりましたが、それに見合うリターンは必ずあるはずです。
↑ 「松栄小学校南の家」吹付断熱施工後の様子
↑ 注文住宅O様邸 ホームリサーチさんによる断熱検査の様子
断熱材そのものの性能(熱伝導率)は、ミキプランニングがいつも採用しているロックウールと差はありません。
しかし、吹付断熱はほぼ柱の厚みである105mm施工します。
それによる断熱性能の向上がまず1つ。
さらに、吹付断熱はすじかいやダクトの周辺など、細かく入り組んだ箇所にも隙間なく施工できるという点が大きなメリット。
気密性が高まるという点が2つ目のメリットです。
ちょうど完成内覧会は冬の時期。
他社さんでも吹付断熱を採用している物件はあると思いますが、まだ少数なはず。
その点も完成内覧会でのご確認ポイントです。
株式会社ミキプランニング
代表取締役 佐藤 幹展
大変お待たせ致しました。
「松栄小学校南の家」間取りの公開と共に、その解説記事をアップ致します。
関連記事:私が物件づくりで大切にしている事&解説記事を書く理由。
間取りの基本構成としては・・・
1階に寝室と水回り、できるだけ多くの収納。
2階のリビング。
3階の子供部屋。
これは、今までミキプランニングが造ったお家すべてに共通する構成です。
1階に寝室を配置するのは、3階に子供部屋を配置する為。子供部屋へ行くのにリビングを通る動線とする為です。
また、比較的明るさを求められない寝室を1階に配置し、お昼に過ごすことも多い子供部屋はより明るい3階に配置するという意味もあります。
1階に水回りや収納などの小さい空間をたくさん配置する事で、耐力壁をより多く配置できるようになります。
動線の中心でもありより明るい2階にリビングを配置します。
まずは1階からご説明します。
●駐車場の後ろに活用できそうなスペースが少しあります
「松栄小学校南の家」の土地は、奥行きが約7m。
境界に施工しているコンクリートブロックの厚みを考慮すると使える奥行きはおよそ6.8m。
一般的な奥行き4.6〜4.7mくらいの車なら、車の後ろに奥行き2m強のスペースが残ります。
B邸の場合、2台目を小さい車にすればより大きなスペースが残ります。
子供のプール遊びの場とする・お洗濯物を干す・自転車やバイクを置く・物置を置いて車への荷物の出し入れをさらに便利にする・プランターを並べて植物を愛でる・・・
使い方は様々です。
外構のプランはまだ白紙の状態ですが、このスペースを多目的に活用しやすくする為にどうするべきか、、それを検討しながら計画を練りたいと思っています。
●玄関まわりの収納
↑ 当社施工事例 平和公園南の家 玄関に納戸がある間取り
玄関まわりの収納をいかに充実させるか、これは間取りを検討する時にかなり重要視している事で、ミキプランニングの家の特徴とも言えるかもしれません。
僕もこの仕事をしているといろいろな物件の間取りを見ます。
その中で最も疑問に思うのが玄関まわりの収納の少なさです。
家の中にあるものの中で、玄関に収納したいもの・玄関に収納できたら便利なものはたくさんあります。
ベビーカーやキックボード、三輪車など子供の乗り物・部活で使う子供のスポーツ用品・ボールなどの遊具・ゴルフバックやスキー板・キャンプ用品・屋外用の掃除道具・自転車の空気入れ・ペット用品・子供のヘルメット・・・・
これらは全て外で使うものです。
しかも、傘や洗車用具などは濡れるものです。
家の中で使わないもの、特に外で使うものや濡れるものを家の中に持ち込むのは避けたい。
家づくりにはいろいろな考え方があると思いますが、それについては異論はないはずです。
それに、外で使うものは車に積み込む機会も多いです。そのようなものの収納場所としてはやはり、車への積み込み・積み下ろしがしやすい玄関まわりが最適です。
また、最近では通販を利用する機会も多くなり、梱包用の段ボールを一時的に収納しておく場所が玄関まわりに必要です。
これらの収納場所として十分なスペースが確保されていないと玄関まわりが荒れます。
片付いていない玄関が通常状態では、心地よい暮らしを送る事はできません。
新しい事を始めたいと思った時、収納の問題で断念しないといけないかもしれません。
僕は子供が今2歳で最近よくキャンプへ連れて行きますが、キャンプは収納場所の問題をクリアしないとなかなか始められない趣味でもあります。
住宅は住む人の暮らし・生活を受け入れるうつわのようなものです。
そのうつわにゆとりがないと、世の中の変化や自分自身の暮らしや生活の変化に対応する事ができません。
豊かな生活・心地よい生活を送る上で十分な量の収納を確保しておく事は必ず必要な事だと思います。
A邸はB邸に比べると、玄関納戸の面積は約半分ですが、棚板が前後に2枚設置されているので、収納として活用できる幅はB邸とそんなに変わりません。
ただし、A邸は靴を脱いでアクセスする納戸なのに対して、B邸は土間納戸です。
その点、B邸のほうが納戸としては使いやすいかもしれません。
●十分な収納量の靴収納
納戸とは別に、靴の収納は床から天井までの大型のものを計画しています。
靴収納についての考え方についても、別に記事にまとめていますので、ご覧下さい。
上の写真は我が家の靴収納ですが、A邸はこの約1.5倍の横幅です。相当大きいです。
B邸は我が家と同じ横幅です。それでも十分な収納量があると思います。
●南側に引き違いの彩光窓がある寝室
寝室は夜使う部屋です。
とはいえ、引き違いの彩光窓を(隣家との間にそれなりの離隔距離を確保した上で)計画する事は、どんな間取りでも実現できるとは限りませんが、可能な限り実現したい事です。
「松栄小学校南の家」では、どちらの棟も南側に引き違いの彩光窓を計画できています。
1階のお部屋なので、朝起きてカーテンや電動シャッターを開けたらまぶしい程の朝日が差し込む・・という程ではありませんが、自然の明るさで目覚めを促進してくれるでしょう。
寝室の引き違い窓には、電動シャッターが標準装備されております。
寝室に電動シャッターがあると良い事がたくさんあるのですが、それはこちらの記事をご覧ください。
●スペースを最大限活用した寝室の収納計画
↑ 瑞穂公園西の家 寝室のウォークインクローゼット
寝室のクローゼットは、空間を下から上まで余すことなく活用できるように、可動式のハンガーパイプを計画しています。
※関連記事「クローゼットを最大限活用できるダブルハンガーパイプ仕様」
ただし、すべてをダブルハンガーパイプ仕様で使うとコートなどの長い服がかけられなくなってしまいます。
A邸のウォークインクローゼットは1列のみ、B邸のクローゼットは向かって左手のクローゼットがダブルハンガーパイプ仕様となっています。
●まぶしさを感じない寝室の照明計画
↑ 平和公園南の家 寝室の照明
太陽の光とその陽当たりが住環境の質に影響を与えるのと同じように、照明計画の良し悪しが住環境の質や居心地に与える影響は少なくありません。
本来、陽当たりを気にするのと同じくらい照明計画には気を使うべきだと僕は思うのですが、残念ながら多くの分譲住宅では照明計画と呼べるほどのものはほぼ存在しないのではないかと思ってしまいます。
口が悪いようですが、本当にそう思うのですから仕方ありません。
寝室の照明計画については、標準仕様という訳ではありませんが、基準となる考え方と器具の選定があります。
その事については、別の記事にまとめましたので、ご覧ください。
●洗濯機のある1階に室内用洗濯物干し金物を計画する。
ミキプランニングの家は、1階に洗濯機置き場があるお家がほとんどなので、可能な限りお洗濯物を干す場所を1階につくりたいと思っています。
松栄小学校南の家では、B邸は寝室南側の窓外側にお洗濯ものが干せそうなスペースを造ることができています。
寝室が少し窪んだ形状になっているのは、お洗濯物干し金物を設置できるようにする為です。
洗面脱衣室内に少しですが、収納を設けています。
下着類や室内着だけでも、1階でお洗濯をし、1階でお洗濯ものを干し、1階に収納する流れをつくりたいと思って計画したものです。
A邸では、2階のバルコニーにお洗濯物を干す事になりそうですが、1階に室内用の洗濯物干し金物を設置する事で、少量のお洗濯物であればカバーできるようにしています。
●洗面脱衣室のくふう。
洗面脱衣室は収納量を確保する事が難しい場所ですが、収納が少しでも多くほしい場所でもあります。
その為に工夫している事を記事にまとめました。
※関連記事「 お手入れがしやすい洗面台と脱衣室の収納量を少しでも増やす為の工夫」
●お手入れがしやすく使いやすいお風呂にする為に
大した事ではありませんが、お風呂のお手入れをしやすく、また使いやすくする為の工夫を記事にまとめました。
※関連記事「お手入れがしやすく脱衣室を濡らさないユニットバスの仕様」
株式会社ミキプランニング
代表取締役 佐藤 幹展
↑ 千種区南明町 佐藤自宅 玄関に物干し金物を設置するのは賛否両論あると思います(笑)我が家の場合、1階に通常配置される寝室を僕のオフィスとして使っている都合上こうなりました。お洗濯物がここに掛かっているのは基本的には夜だけですから、そんなに気になる事はありません。
まず、洗濯物干しの理想は、洗濯機を置く階に洗濯物を干すことができるスペースを造れる事です。
ミキプランニングが造ることが多い旧市街地の3階建ての住宅の場合、ほとんどの場合が1階に洗濯機を置く計画となります。
という事は、お洗濯物を干す場所としては1階が理想なのですが、1階にお洗濯物干し場を設ける事ができない場合もあるのです。
1階にお洗濯物干し場を設ける事ができない場合、2階のバルコニーをお洗濯物干し場とする事になります。
たくさんのお洗濯物を効率的に乾かしたいという場合には、2階のバルコニーで干すのが良いですが、生活の中では少しだけお洗濯をするという事もあるでしょう。
それに、1階の寝室に収納するものだけは、2階のバルコニーではなく、1階の室内洗濯物干し金物を使って干すという事も考えられます。そのほうが動線が短縮できます。
1階にお洗濯物干し場を計画できた場合でも、下着類や花粉の時期など、外に干したくない衣類や時期というのもあるでしょう。
そこで、1階に室内用の洗濯物干し金物を設置しています。
↑この金物が2つ天井に取り付けられます。使わない時は天井の中にフックが収納され、出っ張りがなくスマートな納まりです。
室内用洗濯物干し金物はプランによって2種類のものを使い分けています。
我が家で使っているのは、ワイヤーを引き出して固定するタイプ。
上の写真は天井のフックにバーをひっかけて、ポールを渡すタイプです。
渡すポールは、お風呂にある浴室暖房乾燥機用のポールが最適です。
下着類だけなら、ポールを渡さなくてもピンチハンガーを1つのバーにぶら下げるだけという簡易的な使い方もできます。
※物件によって、特に1階にお洗濯物を難なく干せる2階建の物件には採用しない事もあります。
株式会社ミキプランニング
代表取締役 佐藤 幹展
玄関まわりの収納をとにかく充実させたい。
・・というのは、別の記事でも何度も書いている事です。
そのような理由で玄関まわりに納戸を計画する事が多いのですが、シューズインクロークのようなものを計画する事はまずありません。
靴は頻繁に出し入れをするものですから、動線的に使いやすい場所にあるべきだと考えています。
毎日靴を履いて外に出るたびにスリッパを履いて、土間にある納戸の扉を開け、中の靴を取り出し、また扉を閉める。
それはちょっと面倒だと思いますし、収納されない靴が玄関土間に放置される状態になりそうな気がします。
ですので、納戸は多目的な収納として(もちろん靴も収納できる)計画し、靴は靴で専用の収納を必ず設けるようにしています。
↑ 千種区南明町 佐藤自宅 玄関の靴収納の様子 ウッドデッキ造作中 窓にカーテンのサンプル多数貼りついてます。
靴の収納は、必ず床から天井までとします。
天板がディスプレイのスペースにもなる腰高の靴収納に魅力を感じる事もありますが、自分の考え方では玄関はとにかく収納量の確保優先です。
家族が増えれば靴が増えます。家族が成長すればもっと靴が増えます。
それに、靴収納の中に収納するものは靴だけとは限りません。
玄関まわりに置いておきたいものをBOXやカゴにまとめて、奥行き30センチの収納として活用したってOKな訳です。
折り畳み傘なら靴収納の中に収納できてしまいます。
靴みがき用品の一式や梱包用のテープ類やカッターナイフもこの位置にあると便利です。
この写真は我が家ですが、棚板を少し増設して現在11枚です。
我が家の靴収納の横幅だと、棚板1枚あたり5足から6足の靴を収納する事ができます。
11枚の棚板ですから、現在の上限は66足。
あと3段くらいは増設できる余地がありますから、80足くらいまでは収納できそうです。
株式会社ミキプランニング
代表取締役 佐藤 幹展