2021年03月17日
鶴里駅北の家
「鶴里駅北の家」間取りの解説記事1階

 

1階の間取りを公開します。

 

販売用の間取り図を、他業務の間を縫って作成しております。

 

いつもは全ての階を作ってからアップしているのですが、書く事も多くなって結局1階と2階で記事が分かれると思いますから、できた1階から先にアップします。

 

 

お洗濯を同じフロアで完結できる動線。

 

1階でお洗濯をし、1階で干し、1階に収納する。

 

これは、自分の中で「間取りを計画する時にぜひとも実現したい事」の上位です。

 

3階建の住宅の場合、構造の事を考えると1階に壁をたくさん配置したいので、ミキプランニングの間取りはお風呂や洗面脱衣室等の水回りは1階に配置される事がほとんどです。

 

つまり、お洗濯物をすべて同じフロアで完結する為には・・・

 

1階に物干し場を計画する必要があります。

 

スペースを確保できるかどうかも問題ですが、それ以上に・・・

 

寝室などの居室から(ほんとは脱衣室から干せるとベストなのですが・・)スムーズに移動できる場所に洗濯物を干せる場所を作らないとダメで、しかも、外から丸見えになるような場所ではいけません。

 

計画するからには使いやすくないといけないです。

 

それが結構難しく、お洗濯を同フロアで完結できる間取りを計画できない物件も多いです。

 

一般的な3階建の間取りを見ていると、それが実現できている間取りはかなり少ないように思えます。

 

1階で洗濯物を洗い、2階のバルコニーに干し、各部屋へ戻す・・。

 

それが、3階建住宅の通常なのではないでしょうか。

  

室内から段差がなく出入りしやすい物干しテラス&外からの視線をカバーする目隠しウッドフェンス。

↑ 現地写真:1階にデッキテラスをつくる事で、室内との段差を無くし、お洗濯物が楽に干せるようにしています。

 

「鶴里駅北の家」では、主寝室にテラスが計画されています。

 

まさに、お洗濯物を干す為に計画されたテラスです。

 

通常、1階の居室と外部スペースとの間には60センチくらいの段差があります。

 

お洗濯を干し、取り込む度にその段差を乗り越えるような計画では、使いやすいお洗濯物干し場とは言えません。

 

その為にまず、居室とテラスの段差をなくす為に、ウッドデッキを計画しました。

 

同じく、お洗濯物が外から丸見えになってしまうようでは、干しづらくなってしまいますから、それも使いやすいお洗濯物干し場とは言えません。

 

その為に、目隠しのフェンスを計画しています。

 

 

家族全員分の室内着や肌着を1階に収納できるように・・・

 

1階に物干しスペースがあるだけでなく、室内着や肌着を収納できる場所があるとより使いやすくなります。

 

家族全員分の肌着や室内着を収納できる場所として、「鶴里駅北の家」では2つの候補があります。

 

まずは、洗面脱衣室の中の収納。

 

↑ 現地撮影:洗面脱衣室内の収納

 

ただし、こちらの収納は棚板の奥行きが20センチほど。少し浅いです。

 

また、洗面脱衣室内には、化粧品や洗剤、掃除用具や脱衣カゴ、シャンプー類の予備など、収納したい物が他にもたくさんあるはずです。

 

ですので、小さな収納ボックスにも仕舞える「肌着類」を収納すると良いと思います。

 

次は、階段の前にある収納。

 

↑ 現地撮影:1階廊下・階段前の収納。インターネットのモデム・ルーターを収納する場所はこの収納内最上段です。

 

こちらは奥行きに少しゆとりがあって、約30センチ。

 

実際には、棚板の奥行きよりも少し大きなボックスでも収納できます。

 

こちらに、室内着を収納すると良いと思います。

 

主寝室は1階にありますから、夫婦の洋服はテラスからそのままクローゼットに収納できます。

 

結果、上に運ばないといけないお洗濯物はかなり少なくなるのではないでしょうか。

 

もうひとつの利点として、お洗濯物をする人だけでなく、お風呂に入る時も動線が短縮できる事です。

 

各部屋に室内着と肌着を収納していた場合・・・

 

リビングに居てお風呂に入ろうと思った場合、子供は上の部屋まで着替えを取りに行ってから1階のお風呂に向かう事になります。

 

大人は一度寝室に寄って着替えを取ってからお風呂に向かう事になります。

 

しかし、廊下に室内着・脱衣室に肌着が収納してあれば、どこに居ても無駄な移動をせずにお風呂に入る事ができます。

 

どうでしょう??とても使いやすそうじゃないですか??

 

ただし、物干しの容量の問題はあります。

 

一気に大量のお洗濯をする派であれば、2階の広大なルーフバルコニーにも物干し金物を設置する事をオススメします。

 

 

玄関横の納戸をファミリークローゼットとして使えばさらに楽に。

 

もし、1階の納戸にあまり収納する物がない・・という事であれば、ここを子供の洋服類を含めたファミリークローゼットにしてしまうのも方法です

 

そうすれば、さらにお洗濯物動線を短くできます。

 

 ただし、現在は物置納戸として棚板の計画になっていますから、ごく簡単なリニューアルが必要です。

 

必要であれば簡単にできますからご相談下さい。

 

 

 

玄関に大型の納戸がある間取り。

 

↑ 現地撮影:玄関にある大きな納戸。ドアを中心に棚板を左右に振り分ける事で、最大限収納として活用できるように設計しています。

 

玄関に収納するべき物は本当に多い。

 

玄関のまわりにいかに収納を多く確保するか、それは、ミキプランニングが1階の間取りを計画する上で最も重要なテーマです。

 

一般的な分譲住宅の間取りを見ていると、不安になるくらい玄関に収納がありませんが、本来玄関に収納するべき物、収納したほうが良い物は本当に多いです。

 

ベビーカー・キックボードや三輪車など子供の遊具・部活で使う子供のスポーツ用品・ゴルフバックやスキー板・キャンプ用品・外用の掃除用具・防災用品・リードなどのペット用品・自転車の空気入れ・子供のヘルメット・・。

 

外で使うものも多く、頻繁に外に持ち出したり車に積み込んだりする物も多いので、玄関にあると物の移動がとても楽です。

 

汚れるものも多く、家の奥まで持ち込むのは避けたいです。そもそも家の奥まで持ち込む必要性は本来ありません。

 

これらの物は玄関に収納できるのが一番です。

 

最近ではインターネット通販で物を買う事も多いでしょう。

 

段ボールは回収日にまとめて外に運び出すものなので束は大きくてかさばります。

 

玄関に段ボールの置き場所があれば、受け取った荷物をその場で取り出し、段ボールを納戸に収納しておく事もできます。

 

 

収納が多い家は懐が深い家

 

例えば・・子供が大きくなったのでキャンプを始めたい。

 

そう思ったとしても、道具を収納するスペースがなければ、始める事にためらいを感じる事でしょう。

 

分譲住宅の間取りを見ていると、あまりにも必要な場所に収納が少なく、そこに住む人の日常生活すら受け止める事ができるのか心配な間取りも多いです。

 

反対に、収納がしっかりしている家は、そこに住む人の日常生活はもちろん、休日の楽しみや好奇心を受け止める事ができるような気がします。

 

(もちろん、食べて寝るだけの最低限の生活をする為の家・・・という考え方もアリだと思いますが・・・それなら食べる行為・寝る行為を徹底的に追求した家づくりでないと説得力はありませんよね。)

 

我が家でも当然、玄関に大型の納戸が計画されています。

 

僕はアウトドアの趣味が多く、納戸の中は登山道具とキャンプ道具が多くを占めています。

 

最近、スキーとシーカヤックを始めたいと思いましたが、多少整理が必要なもののまだまだ収納に余裕がありそうです。

 

 

 

車にやさしい&雨の日に濡れないビルトインガレージ

↑ 現地撮影:ビルトインガレージ。人感センサー付きの照明器具が設置されており、夜でも乗り降りの時には自動で明るくなります。防犯灯としての役割も。

 

雨の日に濡れないと言っても、玄関に行くまでの間には濡れます。

 

ただ、雨でたくさん濡れる時は、車から荷物を出し入れしている時や、子供を車に載せたり降ろしたりしている時です。

 

そうゆう時濡れないという事は、とても便利だと思います。

 

車好きの人にとっては、車が痛みづらい屋根付きの駐車場という事は、とても大きなポイントだと思います。

 

そうでない人にとっても、夏、エアコンが効き始めるまでのあの苦痛が軽減されるのはとても良いポイントではないでしょうか。

 

(ビルトインになっているのは、手前の1台分です。)

 

 

自転車を置く場所も計画されています。

 

名古屋市内で3階建の家を計画する時に意外とハードルが高いのが「自転車置き場を確保する事」です。

 

ミキプランニングの物件でも、これがちゃんと確保できる家ばかりではないです。

 

今回は、玄関横に自転車置き場を確保しました。

 

 

書斎がある主寝室。

↑ 現地撮影

 

テレワークするなら専用スペース。

 

テレワークが進み、家の中でも仕事をする人が多くなっています。

 

ダイニングテーブルの上でノートPCで仕事をするのも良いですが、専用スペースではないので集中できるかどうかは人それぞれでしょうか・・。

 

一番問題だと個人的に思うのは、ダイニングテーブルは本来食事をするテーブルという事もあり、仕事の途中でも食事の時間はいったん片付けをしないといけない事。

 

専用スペースなら作業の途中でそのままその場を離れて、戻ってきたらすぐ仕事を再開できます。

 

また、上部に専用の本棚が造作されていますので、仕事に必要な道具や資料をひとつの場所に集めておけます。

 

別の場所に置いてある資料などを取りに行く・・という無駄な時間や動きも少なくなります。

 

つまり、やはり専用スペースは集中しやすい空間ではないか・・という事です。

 

 

大型ディスプレイの隣にタブレットが置ける横幅120cmの作業スペース 

 

もちろん、ノートPCでも十分に仕事ができる・・という人もいると思います。

 

それは職種によりますのでなんとも言えませんが、自分のように図面を引く仕事をしていると、作図の時だけはどうしてもデスクトップで仕事をしたくなります。

 

やはり、大型のディスプレイが作業しやすく、可能であれば隣にWEBやカタログなどの閲覧や手書き作業もできるタブレットを置きたいです。

 

ダイニングテーブルの上では、ノートPCでしか作業はできませんので、(職種にもよりますが)理想的な環境をつくる事は難しいのではないでしょうか。

 

専用スペースに横幅120cmのデスクがあれば、27インチの大型ディスプレイの隣にタブレット、もしくはサブディスプレイを置いて作業できます。

 

120cmの横幅があれば、テーブルの下にキャビネットをひとつ置き、作業に必要な物をまとめておく事ができます。もちろん、足元には十分なスペースが残ります。

 

奥行きは約60cmあるので、ディスプレイの手前で書き物をするスペースも残ります。

 

やはり、専用スペースが使いやすいのではないかと思うところです。

 

 

空間を最大限活用できる造り付けのデスクスペース

 

造り付けの良い所はなんと言っても空間を無駄にしないところ。

 

壁から壁まで隙間なく使う事ができ、デスクの横幅を最大限大きく確保できます。

 

また、デスクの周囲に変な隙間もできないので、テーブルの上からキャビネットの裏側に物が落ち・・というような煩わしさもありません。

 

テーブル上部にも本棚を2段造作し、天井付近の空間も無駄にせず活用できます。

 

 

作業に適したあかり

↑ 現地撮影

 

壁スイッチで点灯する棚下灯を計画しています。

 

その事によって、テーブルの上に照明器具を置く必要がなくなり、テーブルをより広く無駄なく活用する事ができるようになります。

 

また、この照明器具はテーブルの上を満遍なく照らす事ができる為、手元に不快な影ができません。

 

作業スペースにとってはとても大切な事です。

 

 

その他のお伝えしたい事。

 

寝室や水回りに関する標準仕様は別の記事にまとめてありますので、そちらもぜひお読み下さい。

 

 

 

●夜中にトイレに起きてもまぶしさを感じない為に。

 

●お手入れがしやすい洗面台と脱衣室の収納量を少しでも増やす為の工夫

 

まぶしさを感じさせない寝室の照明計画

 

●クローゼットを最大限活用できるダブルハンガーハイプ仕様

 

●お手入れがしやすく脱衣室を濡らさないユニットバスの仕様

 

●室内洗濯物干し金物

 

以上、1階に関する間取りの解説記事でした!

 

できるだけ早めに2階・3階の記事を作成します汗

 

楽しみにお待ちください!

 

株式会社ミキプランニング

代表取締役 佐藤 幹展

 

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