前回の、「ダイニングでこだわったポイント」に引き続き、今回はLDKでこだわったポイントをご紹介。
↑11月15日の現場の様子。内部のボード貼りを始めています。
リラックスできるLDKをつくる照明計画
LDKは間接照明をベースに、手元の明るさを直接照明で補う計画です。
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LDKの東側壁面を照らします。上部のスリットにシームレスラインランプを設置。
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この部分に照明を埋め込みます。
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完成するとこんな感じです。
これは、当社の施工事例写真。これも上部からの間接照明です。
壁面は左官屋さんによって仕上げてもらっています。
表情や立体感がある左官仕上げは、照明との相性が良いです。
「神丘公園南の家」もこの写真と同じように、間接照明下の壁面を左官仕上げにする予定ですので、
この写真とほぼ同じような仕上がりになると思います。
「神丘公園南の家」では、テレビの裏側の壁面ということになりますね。
テレビを置く壁面を照明することによってテレビとその周辺との照度差が少なくなり、
目が疲れにくい、よりリラックスしてテレビを見られるという効果もあります。
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この天井部分にもシームレスラインランプを設置します。
天井の少し高くなっている部分全体が照明によって照らされます。
※写真に写っている蛍光灯はもちろん作業用!
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集光型のユニバーサルダウンライトを設置。家具の配置に合わせて、明るくしたい場所に光を向けることができます。
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採用する予定の集光型ユニバーサルダウンライト。
照明部がグリグリ動きます。LEDタイプで省エネ。
なぜ間接照明なのか? 間接光と直接光、白色の光とオレンジの光のはなし
夜、特に蛍光灯のような白色の強い光を直接浴びると、人間の体は「まだお昼間」と認識をするようで、
「睡眠ホルモン」とも呼ばれるメラトニンの分泌が抑制されてしまうようです。
逆にお昼間は、白色の直接光でもある太陽光を浴びる事によって、人間は活発に活動できるようになっているようですね。
確かに、太陽の光は夜になるにつれて暖色に、かつ、間接光になってゆきますが、
そのことによって人間の体は夜の準備をするのかもしれませんね。
そう考えると、リビングの照明を「直接光でしかも白色」にしてしまうことで、睡眠の質を無意識に低下させてしまうのかもしれません。
そのような理由から、直接光源が目に入らない暖色系の間接照明をベースに、読書をする時など「手元の明るさがもう少し欲しい時」には、向きが調整できる「ユニバーサルタイプの集光ダウンライト」という計画にしました。
ただ、せっかくのワイドスパンのリビングなので、 太陽の日が当たる日中には、カーテンをすべてオープンにして、たっぷり太陽光を浴びて体内時計をスイッチ。活発な一日をスタートして下さい!
様々なカーテン計画に対応するカーテンボックスを造作
カーテンボックスを採用する理由には様々な理由があります。
カーテンの選択はインテリアの好みによることも多いので、
様々なパターンに対応できるものでなければいけません。
まず、一般的な物件の場合、
サッシのすぐ上にしか下地の補強がなく、そこにしかカーテンが取り付けられない事が多い。
この場合、収納時に厚みがあるウッドブラインドやシェード(上に引き上げるタイプのカーテン)などを設置すると、「折角の採光窓の上から30センチくらいが潰れてしまう」という残念な結果になってしまいます。
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特にウッドブラインドは、たたんだ時のとじ代が多いので、採光を犠牲にしてしまうことが多い。
また、 横方向にも余裕をもって下地の補強をしておかないと、 普通のカーテンを取り付ける場合でも、
カーテン収納時に折角の採光窓の両側が潰れてしまうことになります。
さらに、冬場に窓ガラスが結露していた場合、カーテンと窓が密着することになるので、ちょっと嫌な感じです。
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この水色の色の範囲内にカーテンやブラインドを納めるのが一番キレイで機能的。
カーテンボックスを設置することで、
「天井からカーテンを吊るす」ことになりますから、
縦方向に収納されるウッドブラインドやシェードを採用しても、採光窓を潰すことなく、スッキリ収まります。
「リビングの間口方向いっぱいにカーテンボックスを設置」していますから、
カーテンを収納しても、採光窓を潰すことはありません。
また、カーテン取付け部は凹んでいるので、カーテンの吊り元が隠れます。
カーテンの布地しか見えないとてもスッキリとした納まりになるのも、
カーテンボックスを造作するメリットのひとつです。
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この写真(当社施工事例)ではあまり吊り元が隠れていませんが、
「神丘公園南の家」は、ボックスの掘り込みがもう少し深いので、もうちょっと吊り元が隠れます。
ビルトインの室内洗濯物干しを設置
リビングに室内用の洗濯物干金物が床置きになっているのって、邪魔ですよね!?
しかも、収納をする場所に困るものなので、なおさら解決したい問題です。
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このように、リビングの天井に2ヶ所埋め込み式のものを設置しています。
2ヶ所の金物を活用すれば、この写真のように物干ポールをかけて本格的に干せます。
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1ヶ所だけ活用すれば、この写真のように室内で干したいものだけ気軽に室内で干す事ができます。
以上、リビングでこだわったポイントのご紹介でした!
株式会社ミキプランニング
代表取締役 佐藤 幹展
震災による停電時にも点灯する保安灯を階段のフットライトにする。
階段の上がりはじめの箇所と下りはじめの箇所には、暗くなると点灯するフットライトを採用することが多いのですが、一戸建ての場合は↓下の写真のような商品が取り付けられていることが多いような気がします。
ただし、このタイプの商品は独立した電源ではありませんので、
震災によって停電が発生した場合は他の照明と同じように消えてしまいます。
震災の際、屋外の街路灯も含めまったく照明がない状態で建物の外に避難をするのはかなり困難と思われます。
そのような理由から、ミキプランニングでは停電時にも点灯する充電池を備えた保安灯を階段に採用しています。
この商品の良い所は、停電時にも点灯することだけでなく、
取り外して懐中電灯にすることができるということです。
普段はフットライトとして活用でき、万が一の震災による停電時には、
懐中電灯となり足下を照らしながら安全かつ素早く避難をすることができる優れた商品です。
トイレに覚醒防止のスイッチ連動式フットライトを取り付ける。
ミキプランニングでは、上の写真にある従来型のフットライトをスイッチ連動式の接続とし、
トイレに取り付けています。
夜中にトイレに起きる事もあると思うのですが、
その時に普通の照明を普通に点灯すると明るすぎて目が覚めてしまいます。
この照明は、下向きの光ですので、直接光源が目に入らず、とても穏やかな光量。
足下の明るさを確保しながらも必要以上に覚醒することを抑えてくれるはずです。
スイッチ連動接続なので、「常に消灯→スイッチを入れた時だけ点灯」とすることもできますし、
「暗い時は常に点灯」とすることもできます。
以上、フットライトへのこだわり でした!
株式会社ミキプランニング
代表取締役 佐藤 幹展
写真の一番手前の洗面台が、「神丘公園南の家」で採用する洗面台です。
現場に入るのは、横幅90センチのもう少し大きなタイプ。
収納付のミラーは、写真中央の洗面台に取り付けられているタイプのものを採用しました。
これも、現場に入るのは、横幅90センチの少し大きなタイプです。
機能性の高さが自分的には高ポイントでした。
「水はねで内装を汚さない立ち上がり付き」
「掃除や洗髪に便利なノズルが引き出せる水栓」
「シャワーにも切り替え可能な水栓」
「水が飛び散りにくい大きな洗面ボウル」
など、、
「すっきりとしたデザイン」というだけでなく、「機能性の高さ」も同時に実現していることが、
採用の決め手でした。
以上、洗面台決定のお知らせでした!
株式会社ミキプランニング
代表取締役 佐藤 幹展
神丘公園南の家の屋根は、南垂れの片流れになっています。
それには主に2つの理由があります。
1つ目は、効率的な太陽光発電を実施できること。
将来太陽光発電を実施することを考えると、屋根は「南垂れの片流れ」が理想です。
複雑な形をしている屋根は、いろんな方向に向いて屋根が落ちていきます。
そうすると、「南を向いている屋根の面積が少ない屋根」となり、
「パネルを効率的に敷き詰めることが難しい屋根の形」になってしまいます。
しかも、3階建ての屋根は日当りが抜群なので、太陽光発電には有利な条件です。
将来のことを考えると、それを生かした屋根の形状にしておかない手はありません。
2つ目は、雨仕舞を考え、できるだけシンプルな屋根形状とすること。
複雑な屋根の形状は、雨漏れの原因となることがあります。
複雑な屋根の形状であればあるほど、面と面がぶつかる場所が多くなります。
そのような場所は、複雑な防水処理を施すこととなります。
そう考えると、たった1つの面しかない片流れ屋根は、面と面がぶつかる場所がなく、
雨仕舞的にはとても安心感のある屋根形状なのです。
中には、土地の規制によってシンプルな片流れ屋根を採用できない現場もありますが、
「神丘公園南の家」はそうではありません。
ならば、最も安定感がある片流れ屋根を採用しない理由はありません。
そんなことを考えながら、屋根の形状を決めました。
株式会社ミキプランニング
代表取締役 佐藤 幹展
ダイニングのまわりをいろいろと考えております。
ずいぶんと試行錯誤はありましたが、ほぼ確定に近いところまで計画することができました。
では、このダイニングまわりでこだわったポイントを数点紹介させて頂きます。
微妙な手書きパースは愛嬌ということでご勘弁を・・・。
給気専用の窓を設ける。
換気扇というのは「空気の出口」です。
ということは、「空気の入り口」も必要なのです。
キッチンで換気扇をONにした時、室内を閉めきっていたら正常に換気することはできません。
お風呂やトイレなどでも同じですが、特にお風呂。
お風呂で換気扇をONにしたとき、お風呂の扉の給気ガラリは「OPEN」にしていますか?
特にお風呂は密閉性が高いので、扉の給気ガラリを「OPEN」にしないと、
外の空気を取り込めないので、ほとんど換気はできません。
その為に、ほとんどのお風呂の扉には給気用のガラリが付いているはずですので、
ご自宅のお風呂を確認してみてください。
室内の換気をするとき、この「給気」を意識すると効果的な換気を行うことができます。
例えばキッチンの臭いが気になる場合。キッチン以外のお部屋から給気をすることによって、
キッチンの外に臭いが行きにくくするなど、、給気をする場所によって室内の空気の流れをある程度コントロールすることも可能です。
そう考えると、キッチンに付いている窓というのは、換気用には不適切な場合が多いように思います。
特に取り付けの位置。キッチンの窓は、どうしても換気扇の排気口の近くに設置された窓が多く、
この窓を給気用としても、汚れた空気を取り込むことになり、換気の意味がありません。
また、給気に適した窓には特徴があります。
それは、「雨が急に降り始めても室内に雨が侵入しにくい窓」
横すべり窓や突き出し窓と言われる窓ですが、ミキプランニングでは採光窓以外の窓では、
このような種類の窓を多用します。
ダイニングの足元に取り付けられたこの窓は、換気扇をONにする時に給気用として開けて下さい。
南側からの新鮮な空気がダイニング→キッチンと経由して、換気扇から西側に排気されます。
また、雨が室内に振込みにくい窓を採用していますので、雨の日でも安心して開けることができます。
キッチンの壁面に造作するニッチカウンター
キッチンのニッチカウンターが持つ意味は、決して飾り的な意味だけではありません。
ダイニングテーブルの高さには決まりがある訳ではありませんが、
自分の経験上は、おおよそ70センチから73センチの間であることが多いような気がします。
カウンターの高さをダイニングテーブルの高さ付近とすることで、テーブルに普段おきっぱなしになっている物を
カウンター内に収納することができ、常にテーブルの上をすっきり維持することができると思います。
例えば、置時計やスパイスラック・醤油さしや読みかけの文庫本やメガネや筆記具や写真たてなど・・・ですね。
もうひとつ、このニッチの中にコンセントを設置します。
テーブルの上でホットプレートなどを使う時、床付けのコンセントからだと
「椅子の足に引っかかる」
「移動する時に子供がつまづく※時には大人も・・・」
など、結構問題が発生したりすることが多いのです。
そのような諸問題を解決する為の、ニッチ内コンセントなのです。
キッチンすぐ横のパントリー収納と収納内の換気扇
キッチンのすぐ横にある収納というのは大変重宝するものです。
特に、この物件のLDKには、リビング側にもう一箇所収納がありますので、
おそうじ道具をここに収納する必要はありません。
純粋にキッチン専用の収納として活用できるのです。
それと、キッチンで意外と困るのが「ゴミ出し前のゴミ袋」の置き場所。
見える場所に出しっぱなしにするのが嫌でも、置いておく場所が無かったりします。
この収納には内部に換気扇を取り付けてありますので、
ゴミを一時的に置いておくことができるようになっています。
キッチンカウンターの高さ
キッチンというのは、「お客さんの理想と現実のギャップがもっとも現れる場所」だと思っています。
フルオープンのアイランド型キッチンというのは、カッコイイですが
「ウォークイン型のパントリー収納」を設置できるくらいの余裕がバックヤードに無いと、
イメージ通りの生活を日常的に、かつ「自然に、あくまでも意識することなく」継続することは困難です。
キッチンの上に置かれる物と言えば、
「おしゃれな食器や果物の盛り合わせ」
などではなく、
現実的には「切る前の牛乳パック」だったり「ちょっと汚い台ふきん」だったり「水切りカゴ」だったりします。
手元が隠れる高さのカウンターを設置することでむしろ、
「日常的に」「自然に、あくまでも意識することなく」 LDKがすっきり片付いて見えるのではないかと思うのです。
※まあ、隠した手元は結構アレなことになっているのかもしれませんが・・・。
「水はね防止」という意味合いもありますね。
ダイニング横の収納とエアコン収納
ダイニングスペースの向こう側に「設計上生じたちょっとしたくぼみ」がある訳ですが、
このようなスペースは何もしなければただのデットスペースになるのがオチです。
あとで家具を置くとしても、「掃除がしにくく、見た目がアレな微妙な隙間」が生ずるのは目に見えています。
このような時は造りつけで収納を設置してしまうのが一番しっくり空間に溶け込み、かつ、機能的です。
そこで思ったのが、この「くぼみ」にエアコンも納めてしまうことはできないだろうかと。
寸法を計算してみると「まるで、エアコンを納める為に存在しているような寸法」な訳です。
詳細は検討中ですが、ここに「使わない時は隠しておけるエアコン収納」を設置する予定です。
様々な照明プランが可能なライティングレール
↑ライティングレールと電球色のスポットライト
照明のセレクトというのは、お客様によって好みが分かれるところです。
そして、天井に張り付く丸っこいボテッとした物体(シーリングライトのことです。)が嫌いな人も多いのではないでしょうか。
まず、全体を均一に明るく照らすシーリング照明は、食卓が引き立たず、食事が美味しく見えません。
※まあ、こだわらなければ普通に使える訳ですが。
それに、シーリングライトを設置してしまうと、住まい手の好みに合わせた自由な照明計画ができないことが残念です。
今回採用したのは、ライティングレール。
そして、標準で採用したのは、電球色のスポットライトです。
スポットライトを食卓に向けて配置すれば、食卓上が引き立ち、食事が美味しく見えるでしょう。
また、白色の光には腸の働きを押さえる効果があるようなので、ダイニングには電球色のランプを採用します。
さらに、消化を助ける唾液は、リラックスしている時に多く分泌されるようで、
一般的にリラックス効果がある照明色は電球色と言われています。
「明るさのメリハリ」と「リラックスできる色温度」が、食卓の照明計画に求められることだと言えるでしょう。
また、ライティングレールであれば、お客さんの好みによって照明計画を変更することが簡単にできてしまいます。
明るさが足りないと思えば、スポットライトを追加することも、明るい電球に変えることも簡単にできてしまいます。
ダイニングテーブルの上にお好みのペンダントライトを設置したいと思えば、それも簡単にできてしまいます。
中継点を設ければ、ライトの数や配置も思うまま。
テーブルの位置を変えても対応することができます。
ダイニングの西側の壁面にお気に入りの絵を飾り、スポットライトで照らす
ダイニング西側のカウンター上に置いたお気に入りの小物をスポットライトで照らす
なんてことも簡単にできてしまいます。
我が家では、家具や植栽などの配置と共に、照明の模様替えを行っていますが、
結構雰囲気が変わって新鮮な気持ちになったりします。
以上、ダイニングまわりでこだわったポイントのご紹介 でした!
株式会社ミキプランニング
代表取締役 佐藤幹展