2014年07月09日
池下駅北の家
「池下駅北の家」なぜ、この間取りなのか?

 

量の物件を供給する分譲住宅業者の中には、土地の形ごとにあらかじめ決められた間取りを当てはめるだけという会社があると聞きますが、私にとってはとても信じられません。

 

そんな風に物件づくりをしなければいけないのであれば、提供できる物件の数は少なくても構いません。

 

数を供給する為に、たいして考えられることもなく、土地の形に応じて決められた間取りを当てはめただけの物件を、さも良い物件かのように振る舞って販売することは、自分が最もやりたくない仕事のうちのひとつです。

 

私は、自分自身が納得できるまで突き詰めて考えた商品だけをお客様におススメしたいと思っています。

 

プロとして仕事をするという事は、そうゆう事だと自分では思っていますし、常にそうありたいと思っています。

 

間取りを考えるにあたっても、常に自問自答するのは「なぜ、そうするのか?」という事です。

 

それを納得できるまで突き詰めて、お客様にご説明し、お客様にも納得して頂いて物件をご購入頂きたいと考えています。

 

「池下駅北の家」は、ホームページに掲載する前に、水面下でお声掛け頂いたお客様に既にご成約を頂いている物件ですが、今回はなぜ、このような間取りを計画するに至ったか、大枠でのお話しをしようと思っています。

 

 

側の敷地に建物が建っても採光が確保されるように。

池下駅北間取り

 

 

まず、この土地の形を見た時に考えたことは、南側の敷地に目いっぱいの高さの建物が建っても採光を確保するにはどうしたら良いか?

 

ということです。

 

間取りを考えるにあたっての最優先事項は、そのことです。

 

 

まず、いちばん陽当たりを確保したいリビングが2階に配置される3階建てのプランが大前提になります。

 

次に、陽当たりが悪くなっても影響が少ない寝室を1階に配置する事です。

そうすると、自然と子供部屋は3階に配置される事になります。

3階に配置した子供部屋の採光は、まず心配いりません。

結果、リビングを通って子供が自分の部屋にアクセスするという動線的な良さにも繋がりました。

 

そしてもうひとつは、恵まれた地形を活かして、建物をめいっぱい北側に寄せ、建物の間口を南側に向けて広げるという事です。

それは、全居室南向きという希少で恵まれた条件の間取りを実現する事に繋がりました。

 

このようにして、「1階に主寝室・2階にリビング・3階に子供部屋」という間取りの大まかなゾーニングは確定しました。

 

 

光というのは、2つの考え方があります。

 

それは、

 

どれだけ強い光を取り込むのか? = 光の強さ

 

ということと、

 

どれだけの量の光を取り込むのか? = 光の量

 

です。

 

光の強さというのは、その窓の向きや陽当たりの良さとも言えますが、この部分が弱くなっても、光の量でカバーできるようにしておく必要があります。

 

光の量とは、窓の枚数や大きさです。

 

よって、南側には構造的な強さを犠牲にしない範囲で、できる限り大きな窓を設けるようにしました。

 

また、テレビや家具を置く壁面は、できるだけ窓を設けずに空けておきたいと自分は考えるほうですが、今回は東向きの角という敷地の良さ、および、南側に建物が建った場合の事を考え、採光を優先し、窓を2枚配置しました。

 

南側に広いスパンのLDKなので、南側に建物が建ち、お部屋にそそぐ光の強さが弱くなっても、窓の数と大きさで十分カバーできると考えました。

※逆にそう思えなければ、この土地の購入は見送ろうと思っていました。

 

特にリビングは、窓の枚数と南側に対しての間口の広さが相まって、とても明るいリビングになると思います。

 

 

の他細やかなこだわりポイントは、完成した写真と共にお伝えしたいと思っています。

 

 

 

株式会社ミキプランニング

代表取締役 佐藤幹展

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